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新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
東京大学運動会弓術部では、経験の有無、男女を問わず、やる気のある新入部員を募集しています。
運動会というと閉鎖的で厳しいイメージがあって敬遠する人も多いようですが、
個人競技である弓道の性格上、時間の拘束も他の運動会に比べて少なく、また女子部員も多いため和やかな雰囲気で練習しています。
弓術部は駒場キャンパスと本郷キャンパスにそれぞれ1つずつ専用の道場を持っており、練習環境にも恵まれています。
大学へ入って弓道をやろうと思っていた人はもちろんのこと、何か新しいことを始めたいなと思っている人は、この部案内を読んでぜひ弓道場に足を運んでみてください。
中には「見に行ったら最後…」と思っている人もいるかもしれませんが、後にも書いてあるとおり見学しただけで入部を強要されることは決してないので安心して道場に来て下さい。お待ちしています。
弓道は個人競技ですから、道具と場所さえあれば、自分の練習したいときに、いつでも練習できます。
また、他の運動と比べて、比較的運動量は少ないので、老若男女を問わずにできる競技です。
初心者として大学から始めても、すぐに入り込んでいけるでしょう。
弓道と精神修養とは切り離すことのできない関係にあることは一般的にも常識となっているようです。
弓道は自分との戦いです。
相手は的だけで、人間ではありませんから、勝負の駆け引きというものも全く通用しません。
もし結果が悪ければ責任はすべて自分に帰するのですから自分自身に対して非常に厳しくなければならないのです。
しかし初めのうちから、あまり難しく考える必要はありません。
初めは技術習得に専念し、進歩するにしたがって、精神と技術との関係がわかってくればよいのです。
精神的なことは、練習を重ねていくうちに、おのずとわかってくるはずです。
弓道の上達課程は、坂道ではなく階段である、とよく言われます。
何度も壁にぶつかってはそれをひとつひとつ乗り越えて段階的に上手になってゆくという意味ですが、
壁を乗り越えるためには、調子が悪くてもじっと我慢して辛抱強く練習する心構えが必要です。
弓道は、練習すれば必ずそれに報いてくれるスポーツですから、信じて頑張ることです。
何事も、自分で工夫しながらあれこれやってみる人は、上達が早いものです。
弓道も例外ではありません。しかし、初心者のうちは、基本に忠実であるべきです。
まずは、先輩に教えられた通りのことを素直に実行して下さい。
これは、決して受け身になれということではありません。疑問があれば、
どんなことでも先輩に積極的に聞くのが、上達の早道です。
『好きこそ物の上手なれ』という言葉があります。
皆さんが弓道を好きになってくれるよう、心から祈っています。
創部 :1892年(明治25年)に旧制一高弓術部として創部
流派 :本多流(正面打ち起し)
師範 :小林暉昌師範(東大弓術部OB)
総部員数 :41名、そのうち駒場生(2年生)17名(3月18日時点)
練習場所 :駒場生は基本的に駒場弓道場、本郷に進学すると本郷弓道場で練習。
最近の主な戦績:
男子 | 女子 | |
リーグ戦’12年 | II部4位 | III部1位 II部昇格 |
リーグ戦’13年 | II部2位 | II部2位 |
リーグ戦’14年 | II部4位 | II部2位 |
学連百射会’03年 | 個人準優勝 山下雅文 | |
全関東選手権’03年 | 団体準優勝 | |
全日本選手権’03年 | 個人4位 田川博雅 | |
七大戦’02年 | 団体準優勝 個人優勝 高見公彰 |
団体優勝 個人準優勝 飯渕るり子 |
国公立大会’12年 | 団体優勝 個人準優勝 吉田健 |
団体優勝 個人準優勝 内藤佳菜子 |
国公立大会’13年 | 団体優勝 個人優勝 瀬能高志 |
団体優勝 個人4位 藤沢祐未 |
国公立大会’14年 | 団体優勝(3連覇) 個人3位 原口裕基 |
団体準優勝 個人準優勝 藤沢祐未 |
我が東大弓術部は、一八九二年に創部した、長い伝統を持つ部です。
途中運動会に加盟し、東京大学運動会弓術部となりました。
創部当初の明治二五年に一高・東大に弓術師範として迎えられたのが故本多利実翁です。
翁は明治・大正における斯道の達人として名声をうたわれ、
また正面打起しの創始者として現代弓道界に多大な影響を残されました。
翁の没後、門人たちが翁の射風を敬慕して後に本多流と称するようになり、
また本多流家元相伝権を預かっていた東大道場はこの本多流の本拠地ともいうべき様相を呈していました。
その後、高木師範をはじめ、先々代の寺嶋師範らを経て
現在の小林師範に至る間も本多流は東大道場に脈々と流れ続けております。
次に何故我が部が弓道部と言わず弓術部と称するかは以下の通りです。
即ち、学生たるもの“道”などという高尚な──理解しがたい──精神的観念にとらわれることなく、
若者は若者らしく身体的技術的な面を中心に稽古し、射技向上及び的中を厳しく求めよ、
技術を体得した後、道云々が言えるのだ、と言うことから、道の字を使わず術を採ったのです。
このような雰囲気は本郷、駒場を問わず道場に満ちあふれていますから、
練習を積み重ねていく中で自然と理解できることでしょう。
また本多流の精神は合理主義(及び科学主義)であります。このことは覚えておいてよいでしょう。
弓道部ではなく弓術部である、その理由もここにあるのです。
未経験者が多い東大弓術部が強豪と言われる地位にあるのも、以上のような理念の下、
しっかりとした指導がなされているからです。
(1)部の見学
(2)仮入部
(3)正式入部
駒場生の練習形態には、正式練習、自由練習、選手練習の3つがあります。
入部当初の1年生に関係があるのは正式練習です。
新入生の皆さんは、入部するとまず正式練習(以下“正練”と呼びます。)というものに参加してもらいます。
正練では、弓を的の前で引けるようになるための基礎練習を上級生の指導の下で行います。
未経験者が、いきなり的の前で弓を引くというのは難しいので、この正練で基礎を学ぶことが大事ですし、
経験者も基礎の確認や高校までとの違いを学ぶという意味で正練は重要です。
この正練は下の表にあるように授業のコマに合わせて、駒場の弓道場で行われます。
仮入部中は任意参加ですが、正式入部するとこのうち4コマ以上参加することが求められます。
もちろんどのコマに出るかは皆さんの自由ですから、
自分の授業の空いている時間や休講になった時間などに参加することができ、授業との両立も十分可能です。
正練は4月から始まり、7月上旬で終了しますが、それまでにほとんどの人が的の前で弓を引けるようになります。
なお、仮に進度が遅くても、自由練習の形で的前に立てるまで指導します。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
---|---|---|---|---|---|---|
8:40-10:05(1限) | ○ | ○ | ○ | ○ | 自 | |
10:35-12:00(2限) | ○ | ○ | ○ | ○ | 自 | |
13:10-14:35(3限) | ○ | ○ | ○ | ○ | 自 | |
15:05-16:30(4限) | ○ | ○ | ○ | ○ | 自 | 自 |
17:00-18:25(5限) | ○ | ○ | ○ | ○ | 自 | 自 |
19:00-19:45(6限) | ○ | ○ | ○ | 自 | 自 |
※1限~5限の練習では、途中10分間の休憩をはさみます。
※全て、駒場の弓道場で行います。
※上のコマ以外でも練習したい人は、道場に来れば自由練習という形で指導します。自と書いてあるコマは自由練習用に設けてあるコマです。自由練習はコマの時間に関係なく行うこともできます(例えば、金曜日の14:00~15:30 など)。
※正式練習の際の服装は、安全のため、上はTシャツ、トレーナーなど襟やポケットがなく 引っかからないもの、下はジャージやトレパンなど(短パン不可)を着用してください。
正練が終わり的前で弓が引けるようになると、好きな時間に来て、
好きなだけ弓を引く自由練習が主になります。そのため自分の生活スタイルに合わせて練習することが可能です。
試合の選手を選抜するため、試合形式で行う練習です。この選練で選手を選ぶ基準は全学年同じですから、
結果を出せば学年に関係なく選手になることができます。
弓術部では、未経験の新入部員(ほとんどがそうです)の皆さんでも弓道の基本をスムーズに体得できるよう、
次のような練習過程を用意しています。
(1)徒手
入部して1回目の正式練習では、射法八節を習います。
射法八節とは、弓を引く際の一連の動作(射)を8の重要な動作の連続として捉えたものです。
これらは、安定した射の土台として不可欠のもので、初めのうちからしっかり体で覚えましょう。
この段階では何も持たず体を動かして、射法八節の正しい形・流れを覚えます。
(2)ゴム弓
始めに覚えた射法八節をゴム弓(弓と同じ太さの短い棒にゴムを張ったもの、このゴムを引く)を持って行います。
弓を引くときのような負荷を体に与えても体がぶれないように練習します。
(3)素引き
射法八節にしたがって矢をつがえずに実際に弓を引いてみます。
弓を用いるわけですが、ゴム弓の際と同じく、体がぶれていないか(縦横十文字〈首筋、背筋と肩とがなす十字〉が崩れてないか)確認しつつ、加えて弓を持つ左手(押手手の内)が射法八節の動作の中で正しくできるように練習します。
(4)巻藁
いよいよ矢を巻藁(まきわら、藁を束ねたもの、弓道の練習用の道具で2メートルほど離れたところから射る)に向かって放ってみます。
このとき、実際の弓での「離れ(射法八節のうちの矢を放つ動作のこと)」の流れを掴み、正しい離れをマスターします。
以後は縦横十文字と両手の内(押手手の内と勝手手の内、勝手は右手のことで、勝手手の内は弦の持ち方のこと)に常に留意しつつ、巻藁練習に励みます。
的前に立つためには、的前試験をうけなければなりませんが、以上の練習で会得したところの要所を押さえていれば、必ず通過できます。普通の人は遅くとも期末試験前後(7月末~8月初め)には、そして遅れて入部した人でも8月前半までには的前に立てるようになるでしょう。
4月 茶話会
5月 正式入部期間
新歓コンパ
国公立大会
五月祭(鳴弦の儀という儀式を行います)
6月 全関東学生弓道選手権大会
全国大学弓道選抜大会
7月 七夕射会(新入生が的に向かって引けるようになったことを祝って、射を上級生に披露する会です)
対東北大学定期戦(今年は東北大学で行われます)
8月 全日本学生弓道選手権大会(インカレ)
強化練(於本郷)・合宿(5泊6日、毎年長野県白馬で行っています)
旧帝大七大戦(今年は東北大学で行われます)
9月~10月 東京都学生弓道連盟リーグ戦(弓術部が最重要視する試合。男女ともⅡ部リーグ)
11月 駒場祭(毎年、壱年生だけでおしるこを売ります)
対京都大学定期戦(今年は東京大学で行われます)
12月 駒場納会(壱年生だけで行われます)
1月 寒稽古
2月 トレーニング合宿(壱年生だけの合宿です。)
3月 強化練(於本郷)・合宿(4泊5日、毎年千葉県で行います)